疲労回復と時間の事

少し遅めに起床した朝。陽は眩しいが昼から先約があるため走りに行くことはできない。英語の音読を済ませてから筋トレとローラーをする。脚の違和感が戻って来てしまったのが気になる。毎日ストレッチをしているのだが。


 昨日は歯医者に行ったのだけれど、そこの待合室で『疲れやすいが治る本』(タイトルうろおぼえ)という本があったので、待っている間にささっと流し読みをしていた。この手の本はだいたい『なぜ疲れやすいのか』みたいな事から始まり、現代社会はうんぬんみたいな背景を語り、3章くらいでようやく『ではどうするか』のような事が書かれる。パターンがあるなと思う。だから『ではどうするか』の章まで一気に飛ばして読み始めた。血行をよくする、ストレッチをする、などまぁわりと普通めの事が書いてあったが、そんななかに『アクティブレスト』という疲労回復方法があった。簡単にいえば『休みの日もゴロゴロせず散歩とか行って疲れない程度に身体を動かしましょう。そうすれば血行もよくなって老廃物の抜けが促進されます』みたいな感じである。


 自転車の練習にも似たような『回復走』という概念がある。レースやハードな練習の後には、すぐ休ませずにすごく低負荷の刺激を与える事で疲労回復がされるというものだ。自分もいっちょまえにレースの後などに回復走をしたりするのだが、疲労が完全に抜けるとはいかないまでも、なにもしないよりは若干調子の回復が早いような気がする。気がするだけかもしれないが。


 その本でも自転車のトレーニングでも、一番大切なのは『そんなことよりまずは十分な睡眠』みたいな結論があって、まぁ身も蓋もねぇなと思ったのだけれど、疲れを癒す原則にして結論みたいのはだいたいは睡眠だと思う。寝る時間さえ十分に確保されてればだいたい身体は動く。ただ、忙しい時というのはイコール時間が無いという事なので、基本的にはハードワークと睡眠不足のデフレスパイラルに陥る事が多い。アクティブレストだって休みにある程度ゆっくりした時間がとれる事が前提だ。結局のところ、全ての活動は時間があるという前提に基づくのだという、これまた身も蓋もない結論に落ち着く。


 時間を確保できない場合はいかに『忙しさを回避するか』が重要で、それができないときは『いかに忙しい中で体力の消耗を避けるか』という次善策を取るしかない。