インターバルトレーニングの事

土曜日は出張だったため、1日しか休めなかった日曜日。明け方までサッカーを観ていて久しぶりに9時台に起床する。雨予報だったのでローラーなどをし、おおむね家で過ごす。


自転車の練習用に新しいローラー台を購入した。負荷を変えられるタイプなので、『すごい重い漕ぎ心地』にする事もできる。全力で踏み込んでもそれほど大きな音がしないのでとても有り難い。このローラー台を使い、最近はタバタ式というトレーニングをやってみた。


タバタ式というのは『高強度インターバルトレーニング』(HIIT; High Intensity Interval Training)の一種で、20秒全力で踏む→10秒流す、というのを8回繰り返すだけのシンプルなトレーニングだ。4分で終わるが時間あたりのトレーニング効果が抜群に高いという触れ込みで、プロも練習に取り入れているという。行った後はプロでもヘトヘトになり動けなくなるほどだといい、逆にそれくらいまで追い込まないといけない(十分な効果を得る為に)。それでも、たった4分ならおれでもいけるだろうと軽い気持ちでやってみた。


結果、もの凄く辛かった。マイ人生で肉体的に一番きつい4分なんじゃないかと思う。3回目あたりからもう脚がガクガクになり、5回目くらいで意識が朦朧としてくる。もちろん出せるパワーは回を重ねる毎にどんどん低くなって行く。20秒が40秒くらいに、休みの10秒が5秒くらいに感じられる。今までで3日やったけれど2回目は心が折れて6回目で諦めてしまった。3日やって3日とも死ぬ思いだったけれど、多分全部全力を出せているかというと、そこまで追い込めてはいないと思う。それでも意識が飛びそうになるくらいは追い込んでいるので本当に辛い。レースでも意識が飛びそうになるくらいヘトヘトにはそうそうならない。覚悟がいる練習だと思う。


こういった『全力を出す』タイプのトレーニングは、プロでもアマでも内容に違いは無いだろう。もちろんプロとアマでは出せる全力のパワーは段違いだが、『今自分が持っている力のフルパワーを出す』という意味では変わらない。となると、8回・4分間でしっかり全力を出し切れるかどうかというのは、つまるところメンタルの問題になってくる。心が折れそうな時でも全力を出し続けられるかどうか。このトレーニングをやってから、プロの凄さというのを改めて感じた。べつにおれ自身プロを目指すわけでもなんでもないけれど、6回目で諦めてしまうようではダメなのだろうと思う。プロのメンタルがあれば、こういうトレーニングは当たり前のようにきっちりやって、当たり前のように動けなくなるくらいヘトヘトになるのだろう。


ただし、インターバルトレーニングをすること自体にメンタル強化の効果もあるという。少し前のNHKで、レジリエンス(Resilience)という概念の特集があった。言葉自体の意味あいを調べると、復元力だとか回復力だとかそういうものらしい。高強度→低強度のインターバルランニングを習慣に取り入れることで、職場のメンタルヘルス向上に効果があったという。


健全な魂は健全な肉体に宿る、みたいな諺?があり、これだといかにもスポーツマンは健全だみたいな風合いがあるので、この諺自体はあまり好きではない。けれども、インターバルなどのトレーニングの過程で前述のレジリエンスだとか、耐えるメンタルみたいなものはある程度養われるのではないかとは思う。それは理論としても実感としてもそう思う。