2014年12月に観た映画

大型連休最終日。人並みに明日に怯えている。


『RUSH プライドと友情』
事実を基にしたF1レース映画。死と隣り合わせのモータースポーツで全く違う人生観をもつ2人の主人公、どちらにも同じくらい感情移入してしまう良い意味で困った映画。単純に良い悪いじゃ切り捨てられない、ベクトルの違う熱さが良い。リスクの取り方に対する考え方については、自転車競技にもかなり通じるものがある。ちょうど悪天候の大会ですっ転んだ直後に観たのでなおさら印象深かった。



『プレーンズ2 ファイアー&レスキュー』
前作で世界チャンプになった主人公が地元での消防隊員の資格を得ようとする話。消防隊の皆さん(メカだけど)のプロフェッショナル感がカッコいい。『カーズ』と違い、主人公がクセの無い良い奴(多分田舎の好青年をイメージしているんだろうが)なので、キャラクターで引っ張って行くパワーが少々弱い。また、主人公の抱える問題と大テーマがイマイチ噛み合わない感じは受ける。とはいえディズニーピクサーなので安定した面白さはあり、引き込まれる。



『大脱出』
刑務所の脱獄を仕事とするセキュリティコンサルタントの主人公が、脱獄不可能だと言われる刑務所の突破を依頼される。王道ハリウッド映画のラインながら知的な要素もありバランス良し。スタローンとシュワちゃんなのでどことなく脳筋感のある知的さではある。かなり色々と知謀を絞ったあげく最後の脱出方法がマッスル風味なのはご愛嬌か。



スライディング・ドア
主人公が乗るべき電車に『間に合った』場合と『間に合わなかった』場合との展開が同時並行で進む変化球のラブストーリー。隣り合った世界で同じような展開になるのが面白い。演出がどことなくノスタルジックで良い雰囲気。元カレがわりとクズい。



『茄子 アンダルシアの夏
ブエルタ・ア・エスパーニャのステージレースを描く。自転車やっているのに今回初めて観たという。本物のレースさながらの展開とリアルさにテンションが上がる。展開や感傷に動じない主人公のプロ意識ぶりがかっこいい。プロフェッショナルを描いている映画はよい。



トゥルー・グリット
父を殺された少女が仇を討つため、飲んだくれの保安官と若いレンジャーと共に無法者を追跡する。わりと大仰な演出が多いと思ったら総指揮監督にスピルバーグの名が。凸凹なトリオがだんだんと団結してゆく様が美しく熱い。基本的に登場人物がだいたいカッコいいのがポイント高い。特に悪党に物怖じしない少女が小賢しいがカッコいい。呑んだくれで眼帯している老保安官も良い。レンジャーのマットデイモンもなかなかいい味出している。ラストバトルも熱い。西部劇の、良い意味での命の軽さというのはなんか好きで、西部劇を定期的に観たくなる理由でもある。SBRで言うところの『男の世界』というか。



『RUSH プライドと友情』『トゥルー・グリット』『スライディング・ドア』が良かった。