初動とプロセス

 冬になってからというもの、休日の朝に早起きが出来なくなって久しい。いつもならば5時やら6時やらに起きられていたものなのだが。寒さというよりも目的意識の欠如が原因かと思う。今日の朝も8時半頃に目覚め、自転車を洗ってから久しぶりに荒川へ。強い追い風でラクチンだったが、逆にすれ違う自転車乗りたちは皆大変そうだった。ショップへ自転車を預けて電車で帰路へつく。自転車も無いのにサイクルウェアで電車に乗るというのはなんとなくきまりが悪いので、ウェアの上からスポーツ系のハーフパンツとウインドブレーカーを着て誤摩化した。



 トレーニングのモチベーションが上がらず、調子の良い日も悪い日もなんとなくやる気が出ないというのが続いている。ただ、やる気がなくてもトレーニング自体は実行できているので、そういう意味ではモチベーションに関係なくトレーニングが出来るようになったという事でもある。結果的には良いことなのだが、気持ちが入っていないトレーニングで効果を最大化出来ているとも思えない。


 習慣というのは、継続させる事それ自体が非常に重要な要素であると思う(トートロジー的な言い方になるが)。もちろん継続の先にある結果を得る事が一番の目的であるが。ただ、習慣にしたい事を習慣化出来て分かったが、習慣化したからといってその作業が楽しくなったりという事はあまりない。反復動作のトレーニングだと特にそれが顕著であるふうに思う。


 最近考えている事だが、物事には『初動』と『プロセス』の2つの心理的ハードルがあると思っている。運動で例えると『走り出す』のが『初動』で、『走り始めから終わり』までが『プロセス』。ローラーで例えると『着替えてローラーに乗る』が『初動』、『ローラーを踏み始めて終わるまで』が『プロセス』。習慣化する事で一番効果が高いのは『初動』で、習慣化するとここの心理的ハードルをかなり落とせる(気分が乗らない日でも走れる、など)が、『プロセス』の部分の心理的ハードルはそこまで下がらない(要は『集中できない』『飽きる』など)ふうに思う。


 どんなに楽しい事や為になる事を習慣化できたとしても、オールウェイズやる気MAXなわけではなく、やる気が低下しているときに一番影響してくるのはこの『プロセス』での効果(換言すると、習慣そのものの効用)なのかなと思う。そして、よしんばやる気が殆どない日に習慣を行う事ができたとしても、それが逆にストレスとなり、全体から見たら効用が逆に下がることさえあるんじゃないかと思う。


 それを防ぐためには、プロセスに変化を与えたり、長期的・短期的に明確な目標を設定する事なのだろうけれど、自分の中では明確にこれという答えは出ていない。