キルリスト

おれ自身はお盆らしいことはしていないが、お盆らしく長期休暇を取っている仲のいい友達が帰東していることもあり、メンバーを集めて呑んだ。属性としては、中学時代の仲よかった同級生ども5人である、

 

中学卒業してから20年前後(微妙な表現)ということもあり、また地元で呑んだということもあり、もう少し集めて同窓会でもやってみてぇなという話になった(実現するかは別として)。そうすると、中学の友達誰いたっけという話になった。名前を出していくと、あーあんな奴いたなーみたいな感じで盛り上がった。

 

そんななか、田川(仮名)とかいたなー近所だったよなー、と名前が出たら、卓を囲んでいた阿澄(仮名)が「田川はおれの天敵だった…。」とポツリと呟いた。天敵ってなかなかいい表現だなと思ったが、どうも当時、阿澄は田川に(割と頻繁に)いじめられていたようだった。特にいまそれがトラウマとかになっているようではなかったので、それはホッとしたが、当時のおれは知らなかった。なにしろ遠い過去なので、おれが覚えていないだけかもしれない。

 

つぎに、中学当時の先生の話題にもなり、当時所属していたバスケ部の顧問の話題になった。呑みの卓を囲っていた三村(仮名)は、当時その顧問に殴られたことがあった(これはおれたち全員がよく呑みの席でネタにする話題でもある)。バスケの試合後に、何もしていないのに殴られた。とは三村本人の弁である。三村もまた「奴は未だに俺のキルリストに入っている…。」と呟いた。

 

いじめや暴力というのは、やられた側はいつまで経っても覚えているものだ。やった側や、周りが忘れているとしても。