不安が現れてくるとき

業界の協会認定資格試験があった。うちの会社はかなり資格にこだわりというかプレッシャーを与えてくるところがある。BOSSも、こんなん受かって当然だぞてめーらというテイだ。実際、資格取得は昇格の条件の1つである。それなのに受験料は自費。ナンデ?慈悲はない。


2ヶ月前にテキストを渡されたにも関わらず、ページを開き始めたのは一週間前。追い込みがかかっていることもあり、時間を割くことが物理的にも精神的にも難しい時期だった。そのためものすごい突貫で勉強をして試験に臨むことになった。同僚と試験会場に向かう途中では聞かれてもいないのに「本当に全然勉強していないんです」と言い訳を放つほどであった。社会人の「全然勉強していない」はマジで全然勉強していないことを示す。ここまで不安な状態で試験に臨んだことはあっただろうか、いやない。かなりドキドキしながらマークシートに印をつけた。

 


試験が終わったのが夕方前、その日の夜にはお客さんとの打ち合わせがあった。お客さんを待っている間に試験の自己採点をした。結果はなんとか合格ラインを越えていた(ドヤァ)。1試験でこれほどまでに追い詰まったことはなかった。一時は蒼天航路馬超に追いかけられていたときの曹操くらい焦ったが、とりあえずはホッとした。


そのホッとした次の瞬間に、物凄い不安に襲われた。その不安は何かというと、数十分後に待っているお客さんとの打ち合わせである。一山去った後のスッキリした頭で考えてみれば、かなり大きい打ち合わせだ。もちろんちゃんと事前準備等は済ませてあるが、それでもプレッシャーが押し寄せてきた。


一つの不安に直面していると、ほかの不安は(それがとても大きなものであれ)もやっとした曖昧なものになっている。けれども、一つの不安が解消すると、次に直面すべき不安はなんのもやもなくハッキリ、ずーんと自分の面前に顕れてくる。そんなことを感じた1日だった(ちなみにその打ち合わせは無事良い方向に終わりました)。